Library of the Year(ライブラリーオブザイヤー)2013 候補を考える&まとめ
すっかり図書館総合展に定着したLibrary of the Yearですが、2013の候補の推薦〆切が5月31日(金)といよいよ間際に迫ってきました。皆さんはもう推薦は終わったでしょうか?
実施しているのは、NPO法人 知的資源イニシアティブ(IRI)(http://www.iri-net.org/)。2006年から開始して、今回で8回目です。IRIによると、Library of the yearは次のように説明されています。
「Library of the Year」は、IRIが図書館など全国の知的情報資源に関わる機関を対象として授与する賞で、2006 年に始まりました。選考基準は次項のとおりです。全国の図書館を総合的に評価して、ベストの図書館を決めるものではありません。
- 今後の公共図書館のあり方を示唆する先進的な活動を行なっている。
- 公立図書館に限らず、公開された図書館的活動をしている機関、団体、活動を対象とする。
- 最近の1~3 年間程度の活動を評価対象期間とする。
ここ数年は図書館というより、活動そのものが表彰対象に加わってきていることから、果たして今年はどれが受賞するのかなー?などと考えているところです。
なんとなく、ここらへんがノミネートにあがってくるでしょうか?
あとは、ちずぶらりシリーズ(伊勢ぶらりなど)、去年の総合展でスパークした図書館体操、くまもと森都心プラザの旅ske.p、ライブラリーキャンプ、ニクリブ、ウオリブなど・・。
ということで、今年の第15回 図書館総合展が楽しみです!
一方で、過去の情報も気になる。ということで、いつも通りまとめてみました。大賞以外も優秀賞ですので、ぜひチェックしてみてください。(機関名/活動にリンクをはっています)
年度 | 機関名/活動 | プレゼンター |
2006 | 鳥取県立図書館<大賞> | 福林靖博(国立国会図書館) 大串夏身(昭和女子大学) 柳与志夫(千代田図書館長) 田村俊作(慶應義塾大学) |
アカデミーヒルズ六本木ライブラリー | ||
諫早市立たらみ図書館 | ||
農林水産研究情報総合センター | ||
2007 | 矢祭もったいない図書館 | 柳与志夫(千代田区 区民生活部) |
愛荘町立愛知川図書館<大賞> | 大串夏身(昭和女子大学) | |
横芝光町立図書館 | 宇陀則彦(筑波大学) | |
静岡市立御幸町図書館<会場賞> | 長谷川豊祐(鶴見大学図書館) | |
2008 | 恵庭市立図書館 | 福林靖博(国立国会図書館) 大串夏身(昭和女子大学) |
旅する絵本カーニバル | 村井良子(プランニング・ラボ代表) | |
ジュンク堂書店池袋本店 | 柳与志夫(国立国会図書館) | |
千代田区立千代田図書館<大賞> | 竹内比呂也(千葉大学) | |
2009 | 大阪市立中央図書館<大賞> | 糸賀雅児(慶應義塾大学) |
岡本真(ARG) |
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奈良県立図書情報館 | 宮川陽子(福井県立図書館) | |
2010 | カーリル<大賞> | 内沼晋太郎(numabooks) |
京都国際マンガミュージアム | 岡本明(寿限無) | |
神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ事業 | 坪井賢一(ダイヤモンド社) | |
置戸町生涯学習情報センター<特別賞> | ||
2011 | 小布施町立図書館<大賞> | 大串夏身(昭和女子大学) |
住み開き | 千野信浩(ダイヤモンド社) | |
東近江市立図書館 | 岡野裕行(皇學館大學) | |
森ビルによるライブラリー事業 | 満尾哲広(フルライトスペース株式会社) | |
2012 | CiNii | 野末俊比古(青山学院大学) |
saveMLAK | 熊谷慎一郎(宮城県図書館) | |
ビブリオバトル<大賞> | 岡野裕行(皇學館大学) | |
三重県立図書館 | 高倉一紀(皇學館大学) |
初期のLibrary of the Yearに関するまとめ的な記事はこちらでしょうか。
- CA1669 - Library of the Year -良い図書館を良いと言う- / 田村俊作(カレントアウェアネス No.297 2008年9月20日)
- [図書館]勝手に総括する"Library of the Year 2006-2009"(Traveling LIBRARIAN-旅する図書館屋 2009-12-09 内と外)
また各種情報源へのリンクもまとめてみました。
年度 | ||||||||
2012 | IRI | IRIプレス | CA | TL1 | TL2 | 公式 | Ust | Togetter |
2011 | IRI | IRIプレス | CA | TL1 | TL2 | 公式 | Ust | |
2010 | IRI | IRIプレス | CA | TL1 | TL2 | Ust | Togetter | |
2009 | IRI | IRIプレス | CA | TL1 | TL2 | |||
2008 | IRI | IRIプレス | CA | |||||
2007 | IRI | IRIプレス | CA | |||||
2006 | IRI |
※IRI:NPO法人 知的資源イニシアティブ(IRI)の概要
※IRIプレス:NPO法人 知的資源イニシアティブ(IRI)のプレスリリース
※CA:カレントアウェアネス
※TL1、TL2:Traveling LIBRARIAN-旅する図書館屋
※公式:図書館総合展公式サイト
※Ust:図書館総合展当日のUstream録画
※Togetter:Togetterまとめ
Ustの録画はあらためて見てみると、とてもおもしろいですね。審査側だとよくないのでしょうが、 特に知っている方の発表を見ると、余計に思い入れを持って聞いてしまいます。しかしビブリオバトルのプレゼン自体がビブリオバトルっぽいっ(笑)。一方で熊谷さんのsaveMLAKのプレゼンはあらためて考えさせられる話でした。他の方のプレゼンもとても参考になりますし、せっかく録画を残してもらっているので、見ない手はないです。ぜひご覧ください。
あと図書館建築賞などと共通していえるのは、せっかく受賞していても各機関のHP等での記載を見つけきれないところが多々あったこと。大賞以外でも最終選考にノミネートされた時点でも優秀賞であり、十分に宣伝材料になると思うのですが、なんとももったいない感じ。特に公共系は過去のお知らせを残していなかったり、Webサイトのリニューアルとともに過去分を残していない傾向があるような気がします。
見落としもあるかと思いますが、とりあえず私が調べた範囲で自組織(に近いところ)の記録が確認できたものです。
- 県立図書館が「日本一の図書館」に!- 第1回「ライブラリー・オブ・ザ・イヤー」受賞(鳥取県公式サイト)
- 愛知川図書館が大賞に(広報あいしょう)(PDF)
- [御礼]Library of the Year 2007(マロニエの花咲く 横芝光町立図書館blog)
- 平成20年11月27日 千代田図書館が“Library of the year 2008”大賞を受賞しました-受賞記念イベントを開催します-(千代田区ホームページ)
- 大阪市立中央図書館が Library of the Year 2009 大賞に選ばれました!!(大阪市立中央図書館)
- 実業史研究情報センターが「Library of the Year 2009 優秀賞」に決定(実業史研究情報センター・ブログ 「情報の扉の、そのまた向こう」)
- 奈良県立図書情報館が「Library of the Year 2009 優秀賞」に決定(奈良県立図書情報館)
- カーリルがLibrary of the Year 2010 大賞を受賞(カーリルのブログ)
- 神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ事業がLibrary of the Yearにノミネート(神戸大学附属図書館)
- 神戸大が「Library of the Year 2010」優秀賞に選ばれました(神戸大学)
- Library of the Year 2010 特別賞受賞(置戸町生涯学習情報センター)
- Library of the Year 2011 大賞に輝きました!(小布施町立図書館 まちとしょテラソ)
- インフォコムの図書館業務システム「Hello Library®」を導入した 小布施町立図書館「まちとしょテラソ」がLibrary of the Year 2011大賞を受賞(infocom_プレスリリース)
- 住み開きがLibrary of the Year 2011にて優秀賞受賞(アサダワタル 日常編集ノート)
- CiNii が Library of the Year 2012 優秀賞に選ばれました (2012年9月28日)(CiNii - お知らせ - 2012年のお知らせ)
- #saveMLAK は Library of the year 2012 の優秀賞をとりました(saveMLAK facebookページ)
- Library of the Year 2012 大賞受賞のご報告(知的書評合戦ビブリオバトル公式サイト)
- 三重県立図書館がLibrary of the Year 2012優秀賞を受賞しました(三重県教育委員会)
- 三重県立図書館がLibrary of the Year 2012優秀賞を受賞しました(三重県庁)
- Library of the Year 2012の最終選考会のご報告(皇學館大学)
こうやってみると、宣伝力・広報力だけでなく、組織として記録を残すことの大切さを考えさせられます。
いづれにせよ、今年のLibrary of the Yearを楽しみにしたいと思います。応募がまだの方はぜひ推薦を!推薦はこちら。