LINE@を利用している大学まとめ
最近SNSを使って情報発信を行っている大学は増えていますが、まだLINEを使っているところは少ないようです。ただ、ここ最近のスマートフォンの普及とLINEのユーザー数など、特に10代、20代の増加は目をみはるものがあります。ということで、今回はLINEについて少し調べてみました。
まず、注目したものはこちらのアンケートです。
この調査は、2013年度の新入生6,383人のうち6,174人の有効回答となっています。対象が大学1年生と限定されている点、6千名というまとまった人数である点でとても参考になります。
調査結果では、スマートフォン使用者が88.2%、また高校時代からの使用者が58.8%とのこと。最もよく利用するSNSは、LINEが52.3%、Twitterが25.3%、facebookが4.4%、mixiが2.3%、何も使用していないが9.4%で、LINEの利用率が突出しているのがよくわかります。
なお近畿大学は新入生にfacebookを使ったコミュニティ作りを試みており、こちらもニュースとして取り上げてありました。SNSを使って様々な試みをされているようです。
- 新入生向けFacebookグループの登録者が1,000人を突破!!(近畿大学 2013/04/10)
- 近畿大学、新入生の不安解消へFacebookグループ開設、友達づくり支援 (INTERNET Watch 2013/04/10)
- 近畿大学 新入生のためのFacebookグループ(大学職員.net 2013/04/11)
さて、そもそもLINEとはどういうものか。サービス開始時と、最近のまとめ記事をピックアップしてみました。またちょうど今回のテーマに関係しそうな本も出版されていました。
- NAVER、全キャリアのスマホ・携帯に対応したグループ会話サービス「LINE」(INTERNET Watch 2011/06/27)
- 「いつ始めるか? 今でしょ!」まだ使い始めていない人のLINE入門(INTERNET Watch 2013/05/10)
LINE なぜ若者たちは無料通話&メールに飛びついたのか? (マイナビ新書)
- 作者: コグレマサト,まつもとあつし
- 出版社/メーカー: マイナビ
- 発売日: 2012/11/27
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LINE@
またLINEは、公式アカウントに関するサービス「LINE@」を2012年12月より開始しています。LINE@の詳細はこちらで確認を。
- LINE新戦略で「タウンページ目指す」、低価格の企業アカウントを全国へ(INTERNET Watch 2012/11/19)
- LINE@(LINE公式の法人・ビジネスアカウントで集客)
- LINE@ 料金体系(LINE公式の法人・ビジネスアカウントで集客)
LINE@については公式サイトのQ&Aでは次のように紹介されています。
Q:LINE@とはなんですか?
A :「LINE@」は店舗や施設向けのLINEビジネスアカウントサービスです。
「LINE@」 を活用すれば、 店舗や団体から直接、LINEを通してお客様や読者、地域住民の皆さんへトークでメッセージや画像、さらに一般利用の機能には無いPRページ機能を使っ て、クーポンやセール情報などを届けることが可能です。LINEではプッシュ通知で情報が届くので、チラシやメルマガなどと比べて、内容をきちんと見ても らえる確率が高く、また実際に店舗へ足を運ぶなどのアクションに繋がりやすくなる点が特徴です。
こちらのサービスをすぐに開始したのが芝浦工業大学です。
- 芝浦工業大学公式「LINE@」アカウントを取得 ~話題のサービスLINEでの情報発信を行います~(芝浦工業大学 2012/12/11)
- 芝浦工業大:公式LINE@アカウントで情報発信 について考える(大学を考える 2012/12/11)
- 芝浦工大が「LINE」で情報発信を開始 廉価版アカウント「LINE@」採用(ITmedia News 2012/12/12)
- 芝浦工大が「LINE@」アカウント取得-他大学に先駆け情報発信(品川経済新聞 2012/12/17)
またその他にもLINE@を活用している例として東京経済大学と東洋学園大学も取り上げられていました。
- 大学の情報発信のトレンド LINEやレスポンシブWebデザインを利用し、より効果的な広報を(大学プレスセンター 2013/05/18)
- 東京経済大学が中・高校生のユーザー急増中のSNS、「LINE」で情報発信(大学プレスセンター 2013/04/27)
- 東洋学園大学がスマートフォンユーザーの高校生向けに「LINE@」を活用―入試やオープンキャンパスなどの情報を提供(大学プレスセンター 2013/03/22)
LINE@を使っている大学(2013/07/20時点)
ということで、この「LINE@」を活用している大学はどこがあるのか、調べてみました。なお情報はこちらのサイトを使って探しました。
完全に網羅しているわけではないのでその点ご容赦を。またアカウント名にはLINE@ナビのページにリンクさせています。
LINE@ナビでは見つけきれませんでしたが、滋賀文教短期大学、広島工業大学、山口県立大学など、ほかにもLINE@を導入しているところはありそうです。
またアカウント自体は、公式アカウント、ターゲットが在校生だったり受験生だったり、オープンキャンパス用の期間限定なものなど、様々なものがありました。アカウントの説明情報も様々でしたが、公式アカウントなのかの明言、また入試部や広報部など運営はどこが行っているのか、どういった情報を発信しているのかは説明として必要な気がしました。
ちなみに埼玉工業大学では在校生向けに学食無料券のクーポン発行を行ったようです。
こちらは大学ではありませんが、LINEの公式アカウントを使っている企業などのランキングだそうです。登録者数もさることながら、いろんな企業や団体があるのにびっくりしました。
- 国内企業ソーシャル活用、トップ50社「LINE」利用率3倍に (INTERNET Watch 2013/01/22)
- 「au」は「ソフトバンク」を抜くか?マクドナルド、ユニクロにも注目!LINE公式アカウント161事例まとめ&ランキング【2013年6月末版】【ガイアックス】(In the looop 2013/07/17)
ちなみにSNSではないですが、愛媛大学の広報誌が「Line」だそうです。時代の先をいっていたのかもしれません。もしLINEアカウントをはじめる時はどうなるんでしょう??
ちなみにLINE@をオプションに加えているシステムもあるようです。
- 教育機関向けサービスに『LINE@』をメニュー化~「未来」「現在」「過去」の学生との「繋がり」を実現するサービスを提供 ~ (株式会社データホテル-DATAHOTEL)
- アカデミック・ソリューション 『キャンパス4』(株式会社データホテル-DATAHOTEL)
- アカデミック・ソリューション 『キャンパス4』 オプションLINE@(株式会社データホテル-DATAHOTEL)
リスク管理
LINEといば、なんとなく不安、情報漏洩とか大丈夫かなと気になるところ。自分自身もよくわかっていない部分がありますが、学生の大半が使っていることを考えると、リスクな部分を押さえておく、注意点などを啓蒙していく必要もあるかと思います。関連しそうな情報を集めてみました。
いわゆるリスクな部分や利用者のマイナス心理な面など。
- サクラサイト業者も注目しはじめた「LINE」、攻撃の手口とその対策(INTERNET Watch 2013/02/21)
- 子どもの「LINE使いたい!」要求に応えられる親になる どこまで知ってる? LINEのしくみとリスク (INTERNET Watch 2013/02/26)
- 未成年ユーザーに向けた「LINE安心安全ガイド」、危険な人の見分け方など (INTERNET Watch 2013/03/27)
- 法人のSNS利用、その具体的トラブルと対策…研究レポートをJPCERT/CCが公開(RBB TODAY 2013/04/01)
- SNSで愚痴を投稿、7人に1人がトラブルに発展……サイバーエージェント調べ(RBB TODAY 2013/04/11)
- 「SNSを子どもに利用させたくない」親は約9割……あくまで“実際の友人関係の延長”(RBB TODAY 2013/04/16)
- 4割近くが「友人・知人に知らせないSNSがある」……3人に1人以上が人格使い分け(RBB TODAY 2013/04/19)
- 3人に1人が「友人に知らせないSNSがある」、4割がリアルと人格使い分ける(INTERNET Watch 2013/04/22)
- 新入社員の4割が上司の SNS 申請“嫌だ”(YOMIURI ONLINE 2013/06/21)
- ユーザー増のSNS、その陰に「SNS疲れ」!? ICT総研調べ (ASCII.jp 2013/06/04)
- 人事、総務、広報担当者が知っておきたい3つのソーシャルメディアリスク(In the looop 2013/06/25)
- LINE「既読問題」と大学生のLINE疲れ(YOMIURI ONLINE 2013/06/28)
- 上司が部下に「LINE」で指示 「昼も夜も届くメッセージ」はパワハラ?(弁護士ドットコム 2013/07/14)
- 「NAVERまとめ」などに不正アクセス、169万件のID流出の可能性 LINEの影響はなし (INTERNET Watch 2013/07/19)
雑誌記事も探してみましたが、今回の内容に合った記事をなかなか見つけきれなかったのですが、宮城教育大学の院生さんがタイムリーな研究をされているようです。
- 松田未来・鵜川義弘.SNSから把握できる生徒の問題行動の抽出に関する研究,平成24年度 第5回 JSiSE教育システム情報学会 (東北大学),2013.01.12.→要旨(PDF)、スライド(PDF)
大学によっては運営規程や内規などもあるかと思いますが、webでソーシャルポリシーを公開しているところ、またそのなかにLINEの文言が含まれているものをいくつか探してみました。こういったところの整備も大事ですね。
- 日本大学 ソーシャルメディアポリシー
- 摂南大学 ソーシャルメディアポリシー
- 大阪商業大学・ソーシャルメディアポリシー(暫定版)
- 大阪国際大学・大阪国際大学短期大学部 ソーシャルメディアポリシー(2013/05/20策定)
SNSやLINEのユーザー数などの推移
冒頭に近畿大学の調査を取り上げましたが、他にも様々な調査やアンケートがあるので、それらのリストです。他にもたくさんあるでしょうが、とりあえず今回調べるにあたって目にしたものです。
- 16のメジャーなSNS、ユーザー数調べ(2011年版)(WEBtweet.info 2011/04/08)
- 高校生のWEB利用状況の実態把握調査(リクルート進学総研 2011/08/22)
- 21のメジャーなSNS、ユーザー数調べ(2012年版)(WEBtweet.info 2012/04/02)
- スマートフォン普及動向調査(郵送調査) ~スマートフォン普及率は23.6%、スマートフォン所有者のうち女性ユーザは38.9%に ~(ディーツー コミュニケーションズ 2012/04/18)
- 日本の SNS 人口、前年比143% -- 「Facebook」約3倍、「mixi」微減(インターネットコム 2012/06/15)
- スマホでLINE利用率が大幅に上昇~ニールセン調べ(INTERNET Watch 2012/07/25)
- Facebook利用率が24.5%、LINEは21.3%~ソーシャルメディア調査報告書2012(INTERNET Watch 2012/08/22)
- “SNS化後”のLINE利用者実態(Fastask 2012/09/25)
- 大学生が利用するSNS、1年生「LINE」、2・3年生「Twitter」、4年生「mixi」(RBB TODAY 2012/10/02)
- スマホユーザーが利用しているサービス、LINEがFacebookを上回る(MarkeZine 2012/10/23)
- LINE躍進!2012年9月最新版、ソーシャルサービス認知率レポート【マクロミル調査】(In the looop 2012/10/30)
- スマートフォン利用率は個人が39.9%、企業が41.7%とほぼ倍増 個人のスマートフォンユーザーのFacebook利用率は38.7%9年目の実績、個人3262人企業担当者1795人 『スマートフォン/ケータイ利用動向調査2013』 11月22日(木)発売(インプレス R&D 2012/11/20)
- ス マホ所有者のLINE利用率は、女性10代で73.0%、女性20代で64.8% ほぼ半数の48.3%が公式アカウント「ブランド・サービス」を友だちに追加 『LINE利用動向調査報告書2013』 11月29日発行 (インプレス R&D 2012/11/27)
- 「LINE」「カカオトーク」「comm」、競争激化の無料通話アプリを振り返る(INTERNET Watch 2012/12/25)
- SNSはほぼ2強、TwitterとFacebookの利用率は40%超~電通PR調査(INTERNET Watch 2012/12/26)
- 女子中高生のスマホ所有率は26.9%、LINEなども人気~角川アスキー総研調査(INTERNET Watch 2012/12/26)
- 「ソー活が定着」大学生の半数が就職活動にSNS利用、電通PR調べ(INTERNET Watch 2013/02/05)
- LINEの「公式アカウント」利用に関する調査 (Fastask 2013/02/13)
- 【スマホ+PC】mixi, Twitter, Facebook, Google+, Linkedin 2013年1月最新VRI調査(α版)(In the looop 2013/03/13)
- mixi, Twitter, Facebook, Google+, Linkedin 2013年3月最新ニールセン調査(In the looop 2013/05/08)
- 国内アプリ利用者トップは「LINE」、ニールセンのスマホ視聴率調べ(INTERNET Watch 2013/05/20)
- Facebookメイン利用機器、PC63%。10、20代はスマホ中心。LINEはスマホ82%(In the looop 2013/05/22)
- 日本のSNS利用者、4,965万人でネット利用者の過半数超え……ICT総研によるSNS利用動向調査(RBB TODAY 2013/05/30)
- SNS・通話アプリ満足度1位は「Skype」、スマホ利用者トップ「LINE」上回る (INTERNET Watch 2013/05/30)
- 全部知ってる?国内主要SNSの会員数まとめ(2012年)(NAVERまとめ 2013/06/05)
- 7つのメジャーなSNSのアクティブ率を比較してみた(LINE, Facebook, Twitterなど)(App Ape Blog 2013/06/17)
- スマホ普及率49.5%に急伸 SNS利用は20代でも28%留まり 総務省の通信利用動向調査 発表(Web担当者Forum 2013/06/18)
- SNSユーザーが今年中に世界人口の1/4に達する見込み(IRORIO 2013/06/19)
- 大学生のLINE利用実態調査(Fastask 2013/06/20)
こちらは偶然発見。でも数字等わかりやすいです。
おそらくこちらの資料でしょうか?
- 作者: 東洋経済新報社
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2012/08/31
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事業者側の意見、今後の展開などの対談記事もありました。
- LINE × Twitter × mixi、これまでとこれからの戦略(Social Media Experience 2012/08/20)
- 「逆張り」「相互補完」―LINEとTwitterはお互いをどう見てる?(INTERNET Watch 2013/06/06)
- ニワンゴ、グリー、LINE――3社が考える今後のSNSのあるべき姿とは(INTERNET Watch 2013/06/13)
- 日本のSNSの今がわかる!3大ソーシャルメディア×津田大介(Social Media Experience 2013/06/16)
LINEユーザー数の推移
公式のプレスリリースを追ってみました。しかしほんと1年弱で凄い伸びですね。ほんのこの前まで正直得体の知らないものでしたが、すっかり社会に浸透してしまいました。グラフで推移を視覚的に見たい方は一番下の2013/05/01のプレスリリースをご覧ください。
- 無料通話・無料メールアプリ「LINE」、累計1,500 万ダウンロード達成(PDF)(LINE株式会社 2012/01/27)
- 無料通話・無料メールアプリ「LINE」、世界2,000万ダウンロード達成(PDF)(LINE株式会社 2012/03/05)
- 無料通話・無料メールアプリ「LINE」、登録者数が国内1,000万人・世界2,500万人を突破(PDF)(LINE株式会社 2012/03/27)
- 無料通話・無料メールアプリ「LINE」、サービス公開から約10ヶ月で登録ユーザー数3,000万人を突破(PDF)(LINE株式会社 2012/04/18)
- 無料通話・無料メールアプリ「LINE」、登録ユーザー数が世界4,000万人・国内1,800万人突破(PDF)(LINE株式会社 2012/06/06)
- 「LINE」、登録ユーザー数が世界5,000万人を突破(LINE株式会社 2012/07/26)
- 「LINE」、登録ユーザー数が6,000万人を突破(LINE株式会社 2012/09/10)
- 「LINE」、登録ユーザー数が7,000万人を突破(LINE株式会社 2012/10/25)
- 「LINE」、登録ユーザー数が8,000万人を突破(LINE株式会社 2012/11/30)
- 「LINE」、世界1億ユーザーを突破 (LINE株式会社 2013/01/18)
- LINE、世界1億5,000万ユーザーを突破(LINE株式会社 2013/05/01)
感想
今回、たまたま大学のHPを見たらLINEのバナーを発見したことがきっかけで、いったいどこがやってるのかなぁと調べ始めたら、いつものごとくどこに着地して良いかわからなくなってしまいました。(笑)
Twitterやfacebookの普及の時もそうでしたが、新しい技術や仕組みが出てきたら、使うかどうかは次のステップとしても、まず「知る」ということをやらないとダメだなぁと思いました。
特にSNSは無料ツールが多いですが、運営にかかる手間、投稿内容の是非などの運用の課題、情報発信によるトラブルなどのリスクなどもあり、なかなか始められないところも多いと思います。上手く運用できればこのうえない武器になりますが、そうでないと・・。
いずれにせよ、他の事例も参考に自分とのところはどう対応するのか考えていきたいと思います。